コラムColumn
日本と台湾におけるマンション駐車場の違い
日本の分譲マンションにおける駐車場は、建物の「共用部分」に該当するのが一般的です。区分所有者は、管理組合を通じて駐車区画の使用権を得る仕組みであり、法的には「所有」ではなく「使用」にあたります。 実際の運用では、申込順や抽選によって区画が割り当てられ、使用者は月々の駐車場使用料を支払います。区画そのものを個人の所有物として登記することはできず、マンション全体の管理規約に基づいて利用が許可される形です。
一方、台湾では考え方が根本的に異なります。マンションの駐車場(車位)は、建物の附属施設であるにもかかわらず、独立した不動産(専有部分)として登記可能です。各区画には個別の登記番号が割り当てられ、所有者名義・面積・所在が明確に記載されます。したがって、車位は住戸と同様に売買・譲渡・相続・担保設定が可能であり、まさに「資産」として扱われます。
さらに、車位所有者は第三者に賃貸することも自由であり、月額賃料による安定した収益を得ることもできます。このように、日本では駐車場が「共用部分の使用権」として管理的な側面を持つのに対し、台湾では「所有権を伴う独立資産」としての性格が強く、法制度・運用実態の両面で大きな違いがあります。どちらが優れているという話ではなく、都市構造・土地制度・車社会の成熟度といった背景の違いから、それぞれ独自の仕組みが形成されたと言えるでしょう。
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